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院卒が解説! 研究室とはどんなところ? 【研究室訪問】
「研究室配属がはじまるんだけど、そもそも研究室ってどんなところなのかな…

「どの研究室に行けばいいの?」

「研究室のコアタイムってなに?」

「研究室と就職活動って関係あるの?」

「研究室選びは大学受験よりも重要」とも言われる、研究室の選び方とそもそも研究室とはどういうところなのかについて徹底的に解説します。

この記事の筆者
  • 理系の大学院修士卒です。
  • 地方の旧帝国大学の研究室に大学4年生から修士2年生まで3年間所属し、研究活動を行っていました。
この記事はこんな人におすすめ

研究室選びに悩んでいる方

研究室とはそもそもどんなところなのか知りたい方

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研究室とは?

研究室とはその名の通り、研究活動を行うところです。

実験をしてデータを得たり、学会発表の準備をしたり、論文を執筆したりなど様々なことが行われます。

誰がいるのか

一般的な研究室は教授と准教授が各1人程度所属し、学生への指導とともに研究活動を取り仕切っています。

場合によっては助教授や研究員さんなど教授や准教授の他に研究活動をしている方がいらっしゃることもあります。

先生や研究員さんの他に、大学院生と学部生が所属します。

各々が研究テーマを持っています。

基本的に自主的に研究活動を進めていくことが求められます。

何時から何時まで研究しているのか?

研究室には「コアタイム」の制度を設けているところがあります。

コアタイムとは、「この時間からこの時間までは研究室にいなさい」という時間です。

例えば朝9時〜夕方6時までがコアタイムであったとすると、研究室に所属する全員がその時間帯は登校して研究室にいなければなりません(もちろん、授業や出張などで不在にすることはあります)。

コアタイムの制度がない研究室もあります。

いつから研究室に入るか

研究室に所属するのは、大学4年生からの場合が多いです。

専攻によっては3年生頃から配属される場合もあります。

研究室配属の頃までには卒業に必要な単位がすべて取得できるように配慮されてカリキュラムが組まれていることが多いです。

よって、多くの大学4年生は1年間まるまる研究活動に費やし、卒業論文を仕上げることになります。

研究室配属

どの研究室にいくかはどうやって決まるの?

基本的に研究室は自分の所属する専攻内の研究室しか入ることができません。

さて、研究室はどのように配属されるのでしょうか。

多くの場合、4年生になる頃に誰がどの研究室に入るかが決められます。

研究内容は研究室ごとに大きく違うので、どの研究室に入るかはとても重要です。

多くの場合、研究室は「本人の希望」「成績」によって決定されます。

成績が良ければ研究室の選択肢が増え、悪ければ選択肢は減ります。

実際に、筆者の研究室配属の際も、担当の教授から「学科内の全員で集まって相談して決めなさい」と指示を受け、相談をしましたが、結局、みんなの希望が重なるので成績順に決まっていきました。

研究室に所属する前に

研究室を選ぶ際は、よくよく考えてください。

研究室は1年間ずっと通って研究する場所です。

もし、大学院修士課程に進学して同じ研究をすすめる場合はもう2年、博士課程に進学する場合は5年以上所属することになります。

人間関係や環境などをよく確認して、自分がやっていけそうな研究室を選択しましょう。

考えるべきポイントは以下の通りです。

研究室選びで考えるポイント
  • 自分の興味・関心
  • 研究室の教授、准教授などの先生
  • 研究室の先輩
  • 研究室の雰囲気、環境
  • 研究費
  • コアタイムの有無

自分の興味・関心

自分の興味のある研究を行っている研究室を選ぶのが一番大切です

多少の不満があったとしても、自分が興味をもっている内容を研究できていれば困難は乗り越えることができます!

将来、研究者になってやりたいことが決まっているなどの場合はなにがなんでも自分の興味関心を優先させましょう。

研究室の教授、准教授などの先生

やりたい研究内容がとくになかったり、各研究室の研究内容がよくわからない方も多くいると思います。

筆者も学部生の頃は研究内容を聞いても全然意味がわかりませんでした。

そういった場合は、自分の担当教官になる可能性のある、教授や准教授の印象で決めるのもひとつの手です。

研究をすすめるうえで指導教官とのコミュニケーションはとても大切です。

とくに、研究の進め方がわからない最初のうちは指導教官に質問し、会話する機会が多くあります。

自分の好みの先生がいる研究室を選択するのもよいでしょう。

研究室の先輩

研究室に所属する先輩方も重要です。

研究室には学生の過ごす部屋がある場合が多く、先輩方と一緒に多くの時間を過ごすことになります。

研究でわからないことがあれば、先輩に聞く機会も多くあります。

気心の知れた先輩がいるなら、その先輩の所属する研究室を選択するのもひとつです。

研究室の雰囲気、環境

研究室にはオフィスのように、電子レンジや給湯器などの設備があります。

空調や暖房なども研究室によって異なる場合があります。

研究費

これは、学生からはかなりアクセスしにくい情報ですが、研究室は文部科学省からの科研費や企業からの研究費などによって研究活動を行っています。

どれだけ研究費を集められるかは教授の力によって変わります。

やりたい研究を十分にできるほど資金のある研究室なのか、研究活動に不自由はないのかに関わってくるので大変重要な要素です。

コアタイムの有無

コアタイムがあるかどうかは研究室によって変わります。

アルバイトをしている場合、コアタイムがあれば障害になる可能性もあります。

コアタイムがあるのか、ある場合は何時から何時までなのかは重要な問題です。

研究室と就職

最後に「研究室と就職は関係あるのか」について筆者の経験をもとに解説したいと思います。

結論からいうと「研究室と就職は関係ないことはない」です。

教授からいただく研究テーマが企業との共同研究になっていたりする場合は、企業の方とお話する機会が多くあります。

実際に筆者も企業との共同研究でしたので、数ヶ月に1度企業の方に成果を報告していました。

筆者が就職活動をする時期になった際も、工場見学や面接など融通を利かせてくれたりしたことがありました。

結局、筆者の場合はその会社に就職はしませんでしたが、共同研究先に就職する学生もいます

行きたい企業がある場合は、その会社と共同研究をやっている研究室かを調べるのもよいでしょう。

ただし、多くの理系学科は推薦の制度があるので、その場合はそこまで考えなくても希望した会社の面接は受けることができると思います。

まとめ

理系大学生が所属することになる「研究室」についてまとめました。

学部1〜3年生にとってはなにがなにかわからないかと思います。

本記事が研究室選びの指標になれば幸いです。

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