令和3年度技術士一次試験感想公開中!
公称応力、公称ひずみ、真応力、真ひずみの関係! 【応力と歪み】

今回は、公称応力、公称ひずみ、真応力、真ひずみの関係式を計算します。

学習内容

・応力とひずみの定義
・公称ひずみと真ひずみの関係式
・公称応力と真応力の関係式

応力と歪みの基本について復習したい方は、こちらの記事を参考にしてください。

ページコンテンツ

応力とひずみ

応力と歪みの説明

底面積$A_0$、高さ$l_0$の円柱を荷重$P$で引っ張り、$A_1$、$l_1$に変形したとします。

このときの公称応力、公称ひずみ、真応力、真ひずみは

  • 公称応力 $σ_n=\frac{P}{A_{0}}$
  • 公称ひずみ $ε_n=\frac{l_1-l_0}{l_0}$
  • 真応力 $σ_t=\frac{P}{A_1}$
  • 真ひずみ $ε_t=\ln\frac{l_1}{l_0}$
  • 公称ひずみと真ひずみ

    ここで、公称ひずみ$ε_n$について、

    $$ε_n=\frac{l_1-l_0}{l_0}=\frac{l_1}{l_0}-1$$

    と変形できるので、

    $$\frac{l_1}{l_0}=ε_n+1$$

    となります。

    また、真ひずみ$ε_t$については、

    $$\frac{l_1}{l_0}=e^{ε_t}$$

    となります。

    以上より、$\frac{l_1}{l_0}$についての式から、

    公称ひずみと真ひずみの関係は、

    $$ε_n+1=e^{ε_t}$$

    $$ε_t=\ln{\left(ε_n+1\right)}$$

    となります。

    公称応力と真応力

    変形の前後で体積が一定であると仮定します。

    $$A_0\cdot l_0= A_1\cdot l_1$$

    真応力$σ_t$について、

    $$σ_t=\frac{P}{A_1}$$

    $$=\frac{P}{A_0}\cdot\frac{A_0}{A_1}$$

    $$=σ_n\cdot\frac{A_0}{A_1}$$

    $$=σ_n\cdot\frac{l_1}{l_0}$$

    $$=σ_n e^{ε_t}$$

    また、公称ひずみと真ひずみの関係$ε_t=\ln{\left(ε_n+1\right)}$より、

    $$σ_t=σ_n\left(ε_n+1\right)$$

    とも変形できます。

    まとめ

    導出した関係式をまとめます。

    公称ひずみと真ひずみの関係

    $$ε_t=\ln{\left(ε_n+1\right)}$$

    公称応力と真応力の関係

    $$σ_t=σ_n e^{ε_t}$$

    今回まとめた関係式は、材料力学の基本となる関係式です。

    読むだけでは理解しにくい部分もあるかもしれません。

    ぜひ紙に書いて導出してみてください。

    おすすめの記事